がん保険
2008年6月
がん保険とは
がん保険は、保障の対象を「がん」のみに絞った医療保険のことで、がん保険の保障はがんのみであるため、多くの病気やけがなどを保証する普通の医療保険に比べて月々の保険料が安くなる。
また、普通の医療保険では、入院1回あたりの保険金の給付日数に60日、120日、1000日というように制限がつけられてるが、がん保険では給付日数に制限がない。通算給付日数についても、一般の医療保険では、700日、1000日というような制限があるが、がん保険にはない。
がんと診断された時点やがんによって入院した時点で一時金を受け取ることができる。がんと診断されてから早い段階でお金がもらえるので、健康保険の対象でない最新の治療を捜すことも可能である。
これらが、主なメリットだが、過去にがんだと診断されたことがあるという人は入ることができない。一般的には保険開始日から90日以内にがんだと診断された場合も同様である。
保障開始日から90日間のことを待ち(待機)期間という。期間内にがんが発見された場合はそのがん保険は無効となり、それまでに支払った保険料は返金される。通販でがん保険の申し込みをした場合、保障開始日まで2か月近くかかる場合がある。その場合、がん保険が適用されるまでの待ち(待機)期間を足すと5か月近くかかることになる。
また保障の対象にならない期間を、不填補(不てん補)期間という。各保険会社や商品によって不填補(不てん補)期間内の条件は異なる。たとえば保障開始日から90日間は病気の保障が無かったり、契約前や不填補(不てん補)期間中に発病しても入院、手術、通院の給付金は支払い対象にならないなどである。
日本にあるがん保険は、外資系の保険会社が1974年に販売し始めとされる。がんは、以前は死の病だと思われていたため、死亡保険金が出るタイプがほとんどだった。現在では医療が進歩し、早期発見ならば治る病気になった。最先端の治療を受け、手術にかかる費用や入院にかかる費用を準備しなければならないため、がん診断給付金に対する需要が生じた。
がんは、1980年に、脳血管疾患を抜いて日本人の死因の第1位となった。現在でも日本人の死因のトップを占めるのはがんであり、その比率は年々増加し、これからも増え続けると言われている。
2004年の年間死亡者数102万9000人のうちがんが原因で死亡した人の数は、32万人で、およそ3人に1人の割合である。7年後の2015年には、現在300万人いるとされるがん患者が540万人まで増加し、がん死亡の比率は2人に1人という予測が出されている。「がんの2015年問題」とも呼ばれている。
がんは、「細胞分裂の間違い」とも言われ、寿命が長くなればなるほど間違いを起こす機会も多くなる。従って、がん死の比率が大きくなる原因の1つには、高齢化社会がある。
がん保険の人気の背景にはこのような現実がある。このような需要に応えて、診断給付金が何度も回数無制限に支払われたり、医師によるがん検診を定期的に受けるための「健康お祝い金」が給付されたりといった様々な保険が販売されている。
早期がんの三年生存率は、胃がんは86.7%、直腸がんは90.2%、結腸がんは85.7%、乳がんは97.4%、子宮がんは92.8%となっている。
今がん治療に一番必要なのは、経済的な準備であるとされる。。
がん治療のために必要な費用は、医療の進歩にともなって高額になってきている。
主なながんの入院治療の費用は、胃がんだと、平均入院日数が約42日で入院一日当たりの診療行為費用が25,774円なので入院治療費の合計が約108万円。
気管、気管支、肺がんだと、平均入院日数が約45日で入院一日あたりの診療行為費用が24,172円なので入院治療費の合計が約109万円。
子宮がんだと、平均入院日数が約35日で入院一日あたりの診療行為費用が25,283円なので入院治療費の合計が約88万円。
白血病だと、平均入院日数が約65日で入院一日当たりの診療行為費用が46,549円なので入院治療費の合計が約303万円
がんとは
がんは、細胞の中にあるDNA(遺伝子)が傷ついて起こる病気である。人間の体には60兆個の細胞があり、それらは周囲の細胞とうまく調和しながらそれぞれ役目を持っている。しかしがん細胞は、役目を果たすわけでもなく、際限もなく増殖し続け、身体のあちらこちらに転移する。そのため、正常な細胞が必要としている栄養が奪われ生体が死に至るのである。がん細胞は、細胞分裂するときの遺伝子の複製ミスから起こる(突然変異)。寿命が長くなるほど、この突然変異は起きやすくなる。健康な体でもがん細胞は1日に数1千個発生しては消えていくとされている。がん細胞を消しているのは免疫細胞であると考えられている。がん細胞は、外部から侵入するものではなく、「異物」としては認識しにくい傾向にある。歳をとって免疫細胞の働きが衰えれば、がん細胞への攻撃力も落ちてしまうのである。遺伝子に突然変異を起こしやすくさせるものとして、紫外線やウイルス、偏向した食事などが知られている。脂肪の多い食事は大腸の細胞に突然変異を起こしやすくし、塩分の大量摂取は胃の細胞に突然変異を起こしやすくする。
がん保険のタイプ
がん保険のタイプには、終身型タイプと定期型タイプがある。
がん保険の終身型タイプは、保険期間が終身というもので、保障が一生涯続く。更新しても保険料は契約時のままなので、保険料が上がらない。その分契約時から保険料が少し高めに設定されている。
定期型のがん保険というのは、保障される期間が一定の期間となっている医療保険で、ほとんどの場合は10年である。定期型タイプの多くは、80歳になるまでその間の健康状態にかかわらず、更新が可能である。終身型タイプのがん保険に比べると、契約時の保険料が安く設定されている。
がん保険には、家族加入と単独加入の別もある。家族型は、ひとりひとりが加入するよりも料金は安いが、夫が主たる被保険者である場合は従たる被保険者の妻子は夫の保障金額の6割程度の保障額しか設定できないのが通常。家族型は保険会社によって扱いがさまざまで、最近では妻子の給付割合が8割程度まで拡大した保険会社もある。
がんは「悪性新生物」といい、初期のがんである「上皮内新生物」とは、区別される。「上皮内新生物」の場合は、保障されなかったり「悪性新生物」に比べて保障が小さい場合がある。上皮内新生物(上皮内がん)というものは、粘膜の上の層である上皮の内側にがんができている状態をいう。おもに大腸の粘膜や子宮頚部にできる。肺がん、食道がん、すい臓がん、肝臓がん、膀胱がんもはじめはその内臓の上皮組織内に発生する。放置しておけば進行してがんになる可能性が高いが、治療すれば3年の生存率はほぼ100%とされる。そのため、上皮内新生物は、保障の対象にならない場合がある。
チューリッヒ生命の「終身がん保険」や、三井住友海上きらめき生命の「新がん保険」では、上皮内新生物などのごく初期のがんであっても保障される。
女性がん保険は、女性疾病に限るがん保険である。女性疾病に関しては普通のがん保険よりもさらに充実した保障が受けられる。乳がんや、子宮がんなど女性特有のがんの保険で、がんそのもの以外の保障を受けることができるのが大きな特徴。たとえば乳がんで乳房を切除する手術を受けた場合、乳房を作るなどの形成費用も保障される。抗がん剤の治療などで髪の毛が抜けてしまってかつらにする場合の費用や、子供がいる場合の託児所の費用、家事をお願いする場合のヘルパーの費用なども保障される。
がん保険の特約
特約とは「特別約款」のことで、主契約に付け加えるオプション契約である。入院特約・手術特約・特定疾病給付・女性特定疾病特約などさまざまなものがある。たとえばアフラックの「特約MAX」は、がん保険にプラスすることによってがん以外の病気やケガもまとめて保障するというもの。
給付金の種類
・がん入院給付金
がんによって入院した場合にかかった費用が給付金として支払われる。
・がん手術給付金
がんの手術を受けた時にかかった費用が支払われる。
・がん死亡給付金
がんで亡くなってしまった時に家族に支払われる給付金。がん保険ではがんで死亡した場合に支払われない場合も多く、支払われたとしても10万円から200万円程度で、通常の死亡保険より低い。
・がん退院給付金
がんで一定期間入院したのち退院した場合に、一時金として給付される。通常は7万円から30万円程度。
・先進医療給付金
健康保険が適用されない高度な治療に対して、その時行った治療の種類によって給付金が支払われる。6万円から140万円程度。
・在宅療養給付金
がんで一定期間入院したのちに在宅療養にかかる費用が給付金で支払われる。20万円程度。
・通院給付金
通院治療にかかる費用が給付金で支払われる。がんで一定期間入院した後、通院すると支払われる。保険によって1回の通院に対しての限度日数が違ったり、保険期間中の通算の限度日数が違ったりする。通常は日額5000円から15000円程度。
・がん診断給付金
保険会社によって受取条件に違いがある。
がんと診断された時点で給付金が支払われる、治療を開始しないと給付金は支払われい、がんによって入院しないと支払われない、何度がんが再発しても給付金が支払われるなど、受取条件が異なる。
・ガン・ターミナルケア保険金
がんにより余命半年以内と宣告された場合に受け取ることができる。100万円程度。
がん保険の加入制限
一般的に申し込み・契約ができない場合の例としては、
・病気やけがで今現在治療をしている場合、もしくは検査や治療をすすめられている場合
・病気やけがの経過診察のために医師の診察を定期的に受けている場合
・健康診断を定期的に受診されていない場合
・過去の病気やけがの内容が加入基準の範囲を超えている場合
・危険な職業につき働いている、または危険な趣味を持っていたり危険なスポーツをしている場合
などがある。
がん保険は、生命保険のひとつなので健康な人と差をつけない(公正をはかる)ために、すでに病気やけがで入院している場合は加入できないようになっている。しかし、一部の保険会社では、過去にがんになったことがあっても加入できるという場合がある。
指定代理請求
がん保険というものは、被保険者である本人が自らがんにかかったときに支払いが発生する。では、本人にがんが告知されない場合はどうなるのか。家族などが本人に対してがん告知していない場合や本人が病気にかかっているなどで告知できない状態である場合などには、被保険者本人が保険金を請求できない。このような場合、同一生計の親族がひとりだけ、代理請求できる制度がある。これを「指定代理請求」という。被保険者の戸籍上の配偶者や、主契約である被保険者の直系血族、主契約の被保険者と生計をいっしょにしている、または主契約の被保険者と同居している主契約の被保険者の三親等内の親族のいずれかが対象となる。
「がん予防8か条」
2005年6月に国立がんセンターが示した科学的な研究成果である。
1.たばこを吸う人は禁煙し、吸わない人は他人のたばこの煙を可能な限り避ける。
2.適度な飲酒。
日本酒なら一日一合、ビールなら大瓶一本。
3.野菜や果物は少なくとも一日400gとる。
たとえば野菜は毎食とり、くだものは毎日とる。
4.塩分の摂取は最小限にする。
食塩にすると一日10g未満とする。
5.定期的な運動を継続しておこなう。
毎日合計一時間程度のウォーキングなどの運動をし、週一回は汗をかくくらいの激しい運動をする。
6.太りすぎず、痩せすぎない。
BMIで27をこさない、20を下回らないようにする。
7.熱い飲食物は最小限に抑える。
熱い飲み物は冷ましてから飲む。
8.肝炎ウイルスの有無を知り、治療や予防をしっかりとする。
従来の「がんを防ぐ12カ条」は
1.バランスのとれた栄養をとる。
2.毎日変化のある食生活を。
3.脂肪は控えめに、食べ過ぎを避けましょう。
4.お酒はほどほどに。
5.たばこは吸わない。
6.適量のビタミンと繊維質を食べ物から多くとる。
7.塩辛いものは控えめに、熱いものは冷ましてから。
8.焦げた部分を避ける。
9.かびに注意。
10.日光に当たりすぎないように。
11.適度に運動をする。
12.体を常に清潔に保つ。
アフラックのがん保険f(フォルテ)
今最も人気のあるとされる。
1.初めてがんだと診断された時に、一時金として100万円を受け取ることがでる。(「悪性新生物」の場合)
上皮内新生物の場合も一時金はあるが、金額は10万円。
2.診断された時の一時金に加えて、ライフサポート年金により2年目以降もその後の回復をしっかりと応援。
アフラックのライフサポート年金は、再発していなくても受け取れるのので、検査や検診、健康食品の費用などに役立てられる。
3.がんの治療を目的とした入院は、入院費や通院費、または往診代もすべて含めて一日目から、日額一万円を制限なしで保障。
4.一定期間入院した後、がんの治療で通院する場合の保障が手厚く、入院保障と同じで日額一万円が受け取れるす。
また特定のがん治療で通院する場合(放射線治療や抗がん剤治療など)は、入院していなくても日額一万円を受け取ることができる。
5.現在増えている先進医療の多様化にも対応。
一回の入院につき、最高124日まで、通算で1004日間もの保障が受けられる。
アフラックの「優しいがん保険」は、過去にがんにかかったことがある人でも入ることができるという保険。ただし、がんの治療を受けた最後の日から、10年以上経過していなければならない。年齢も満50歳から満80歳に制限される。契約者自身のみを対象とする保険で、ご家族を保険の対象とすることはできない。被保険者ひとりにつき、一口のみの契約となる。手術特約を付け加えることはできない。
アメリカンホーム保険会社の「ライフサイズ ガン」
初期のがんも含めて幅広く保障してくれる保険。
胃がんや肺がんなどはもちろん、がんの最も初期と言われる「上皮内新生物」の場合も保障の対象となる。
医者により初めて食道および胃、呼吸器および胸腔内臓器、リンパ組織、造血組織および関連組織の部位で「悪性新生物」と診断された場合には、「悪性新生物診断給付金」として300万円を受け取ることができる。
治療の完了後に2年が経過して、再度悪性新生物と診断された場合には、再度診断給付金を受け取ることができる。
また、初期のがんである上皮内新生物と診断され入院・手術を受けた場合には、上皮内新生物診断給付金として20万円を受け取ることができる。
がんにより一泊二日以上入院した場合には、悪性新生物・上皮内新生物に関係なく、入院1日につき30,000円が日数に制限なく保障される。
がんの治療のため手術を受けた場合には、一回の手術につきその手術の種類によって手術保険金を受け取ることができる。
もしも同時に複数の手術を受けた場合には、最も高い倍率のものの手術保険金を受け取れる。そして退院後の費用も保障される。
続けて20日以上入院してから退院した場合、退院療養一時金として30万円を受け取ることができる。
契約時に満20歳である方から満70歳までの人が加入可能で、最長満80歳まで継続できる。
この保険はがんとは直接関係のないことも保障している。事故でのけがにより、事故に遭った日から180日以内に死亡したり、後遺障害が残ったときに保障がある。
ZURICHチューリッヒ生命・チューリッヒ生命のガン保険
がんだと診断されたら最高300万円もの治療給付金が2年ごとのがんでの入院の際に何度でも受け取ることができる。一口プランの場合、がんで入院すると日額1万円を無制限で何日間でも受け取ることが出来る。がんだと診断された場合には、主契約部分の保険料の相当額を10年分も支払ってくれるという0ゼロトクプランというものもある。
インターネットでガン保険を申し込んだ場合、月額保険料を最大で84%キャッシュバックしてくれる場合もある。
スーパーガン保険を契約できる年齢は、満20歳から満70歳まで。保険期間は10年間で、100歳まで自動更新することが可能。
がんと診断されてから10年分の保険料相当額を診断時に保障してくれる「0ゼロトクプラン」というのもある。
ZURICHチューリッヒ生命・チューリッヒ生命の終身ガン保険では、本人型10000円プランで40歳男性の場合、保険料は月払いで2250円。インターネットで申し込みをすると、月額保険料を最大84%キャッシュバックしてくれる場合もある。
基本プランでは、初めてがんだと診断された場合にもらえるがん診断給付金が一括で三口プランだと150万円、二口プランは100万円、一口プランは50万円を受け取ることができる。
がんで入院した場合のがん入院給付金は支払日数が無制限で、一日につき三口プランだと3万円、二口プランは2万円、一口プランは1万円を受け取ることができる。
充実保障プランだと、がんで後遺障害が残るような所定の手術を受けた場合には、がん後遺障害手術給付金が三口プランだと60万円、二口プランは40万円、一口プランは20万円もらえる。
満18歳から満70歳の方まで加入できる。